節分とは、もともと季節の移り変わるときをいう。つまり立春・立夏・立秋・立冬の前日をいうが、現在は特に2月4日の立春前日を節分という。古くから、鬼が嫌がるという、ヒイラギの枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立て、炒った大豆をまいて鬼を追い払い福を招く行事が行われる。
中国ではじまり、7世紀末の文武天皇の時代に伝わった宮中の年中行事の一つで、大晦日に悪鬼を追い払い疫病を除く儀式がルーツという。鎌倉時代から、陰暦正月に近い節分の行事として社寺・民間に広まったという。奈良でも市民が楽しむ伝統文化として、世界遺産の社寺それぞれに行事がある。

・春日大社 節分祭・節分万燈籠

祈りの灯りとして名高い万燈籠は、2月3日午後2時から節分祭が神前で行われる。
午後6時から8時半まで、境内2000基の石燈籠と1000基余の釣り燈籠に灯りがともされ、開運厄除・初願成就を祈る。
この多数の燈籠群は、平安時代以来、大神への祈願御礼のために寄進され、明治以前には毎夜点灯されていたが、現在は節分と、「なら燈火会」の期間中に8月14・15日の両日点灯され、全国からの献燈申込者が個々の燈籠の灯りを寄進している。
明るい内に様々な石燈籠を訪ね歩き、重文指定のもの、歴代奈良奉行寄進、大和小泉藩主片桐家歴代の寄進の燈籠などを探すのも面白い。また、春日大明神と刻む燈籠6基を見つけると長者になるそうな。
このように様々な名物燈籠を探して歩く楽しみもある。釣り燈籠は青銅ばかりでなく鉄製燈籠が多く見られ、祈願文と寄進者名が浮き彫りされている。伊勢の藤堂家は、蔦葉紋がある釣り燈籠を毎年正月に寄進しており、また、現存する中で最も古い1440年の銘がある、鉄製六角燈籠もある。

奈良の節分 特集

・元興寺 紫燈護摩会(さいとうごまえ)

・東大寺 節分・星祭り

・興福寺 追儺会(ついなえ)・鬼追式

元興寺・東大寺・春日大社・興福寺

二月堂で、3日午前10時から、去年お祀りしたお札や
お守りを火にあげる儀式「還宮」が行われる。
午後2時から、各界の招待者が舞台に並んで豆まきが
行われる。袋に入った豆と色とりどりの鈴が人気で、舞台下に詰めかけた参詣者が争って受ける、華やかな豆まきである。「星祭り」は、星に「除災与薬」を祈る法会で、夕刻から二月堂に万灯明を灯し「星曼荼羅」に祈る。

3日正午から、本堂に不動明王を遷座して僧侶による供養が行われ、1時から本堂前で山伏姿の修験者による柴燈大護摩供養がある。供養された護摩壇木を境内の穴に渡し、火を起して火生三昧「火渡り」の行をする。修験者が読経する中、参拝者も厄除けを願って燻る丸太の上を渡れる。
3時から特設舞台に立つ住職他の参列者から参拝者に豆まきがある。

3日午後6時半から、舞台がつくられ多数の提灯が並ぶ東金堂で、飾られた薬師如来の前に招待者も参列して、除災招福の悔過(けか)の法要(星祭り)が行われる。
7時から鬼が舞台に上って参詣者を前にあばれ回る様子が有名で「鬼追い式」という。続いて7時半には舞台に並んだ招待者の皆さんから、袋に入った豆やお菓子が投げられる「豆まき」となり、参詣者から歓声とともに手が並ぶ。室町再建の国宝五重塔もしばし騒ぎを見守る。

奈良の節分行事を楽しめむ「おすすめコース」は、まず「なら奈良館」で奈良の世界遺産を見なおし、
元興寺から東大寺(またはその逆)、そして春日大社から興福寺と巡るプランでいかがでしょう。

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