興福寺伽藍の諸堂と御仏 特集T
昨年は、東京国立博物館(3月31日〜6月7日)と九州国立博物館(7月14日〜9月27日)で、「国宝阿修羅展」が開催され、八部衆すべてと十大弟子の6体の奈良時代の脱活乾漆像がそろって展示され、160万人を越える入場者があったと聞きます。また秋の興福寺特別公開では、奈良時代の脱活乾漆立像の阿修羅を囲む八部衆と十大弟子の中で今に遺る6体が仮金堂に祀られ、これまでの特別公開を越える25万人の拝観者で賑いました。
今年は、リニューアルされた国宝館で配置・照明も整備されて拝観できます(整備休館:1月18日〜2月28日)。
また今年は、三百年前に焼失した中金堂の再建立柱式があり、総檜のお堂建築が本格的に始まります。
興福寺伽藍紹介スライド:
 興福寺に伝わる春日社寺曼荼羅図で、隆盛を誇った壮大な伽藍を偲ぶことができます。また、江戸中期の享保年間の奈良古地図にも、諸堂が鮮やかに描かれています。西金堂の諸仏も、曼荼羅図から確認され、天平文化の象徴である脱活乾漆像が、国宝館で拝観できます。康慶・運慶の鎌倉時代の木造彫刻も、重なる罹災にも耐えて、東金堂・南円堂・北円堂に祀られています。
 スライドで諸堂の国宝建築とともに
ご紹介して、1300年前から古都奈良に遺された文化遺産を偲んで頂きましょう。今興福寺では、悲願とされる中金堂再建からはじまる大伽藍復興の大事業に取り組んでおられます。
既に中金堂の基壇は発掘調査され、新たに基壇と回廊・中門の基礎が完成しております。また、昨年から南大門跡の発掘調査も行われています。
 
興福寺諸堂の罹災と復興
諸  堂 創 建 奈良〜平安時代 鎌倉〜江戸時代中期 江戸中期〜現代
中金堂 714年供養
藤原不比等

1046、1060、1096年火災1180年兵火

1277、1327、1717年火災 1819年仮堂再建
1974年仮金堂建設
講  堂 744年以前 1046、1060、1096年火災1180年兵火 1277、1327年、1717年火災 未再建
南大門 714年供養 1046、1060、1096年火災1180年兵火 1277、1327年、1717年火災 未再建
薪御能舞台
北円堂 721年元明元正 1049年火災、1180年兵火 1210年再建     1965年解体修理
東金堂 726年聖武天皇 1017年火災、1180年兵火

1356、1411年火災1415再建

1937年解体修理
五重塔 730年光明皇后 1017、1060年火災
1180年兵火
1356、1411年火災
1426年再建
1900年解体修理
西金堂 734年光明皇后 1046年火災、1180年兵火 1327、1717年火災 未再建
南円堂 813年藤原冬嗣 1046年火災、1180年兵火 1327、1717年火災1797再建 1996年解体修理
大湯屋 714年頃 1129年火災、1180年兵火 1411年火災、1427年頃再建 1962年解体修理
三重塔 1143年皇嘉門院 1180年兵火 1200年頃再建     1979年解体修理
食  堂 744年以前 1046年火災、1180年兵火 1186年頃再建      1874年取壊し